米国では、深刻な住宅不足、高いオフィス空室率、リモートワークなどの柔軟な働き方の選択、そしてオフィスから住宅への転換に対する新たな財政的優遇措置などにより、その需要が高まり続けています。当初は住宅危機に対する革新的な解決策として始まったのですが、環境面でも大きなメリットがあります。
オフィスを集合住宅に転換する再利用プロジェクトは、解体工事や新築工事によるCO2排出を抑えることができることから、エンボディドカーボンの削減となります。さらに、既存の建物を新しい用途に再利用するために必要な大規模改修は、エネルギー効率、水効率、環境に配慮した資材の選択、室内空気環境の改善など、高性能なグリーンビルディング戦略を実現する機会となります。ニューヨークのブロードストリート55番地ビルは、オフィスから住宅への改修を機にLEED認証の取得を目指しています。経済発展や住宅供給と同時にグリーンビルディングの目標も達成できるため、オフィスから住宅への改修は有力な投資対象となります。
USGBC articles 原文(2025.3.20)
https://www.usgbc.org/articles/office-residential-conversions-continue-grow