Q&A(6) WELL認証、IWBI

回答は最新の情報でない場合があります。最新情報や技術的な内容はWELLコンサルタント会社などへご相談ください。

 

6-1. 現時点での登録・認証プロジェクトを知りたい

日本の認証プロジェクトについては、GBJの「日本のWELL認証・WELL Health-Safety Rating認定 プロジェクト リスト」のページで確認できます。
https://www.gbj.or.jp/well/about_well/certified-projetcts/
海外の最新の情報については下記IWBIサイトより登録・認証の公開情報がダウンロードできます。 https://account.wellcertified.com/directories/projects
IWBIサイトの[Resources]の[Project Directory]をクリックし「WELL Projects」のページの右上にある「 ↓Download」ボタンを押すと、現時点での全ての登録・認証プロジェクトの情報がExcel fileでダウンロードできます。上記WEBページではプルダウンで抽出した案件情報を確認することができます。
(2024年8月)

6-3. WELLとLEEDの違いは?

多くの共通点と相違点があります。
どちらも「ビルト・エンバイロメント」(建築、都市空間)を評価、認証する米国発の国際的システムですが、 LEEDは、それらを省エネルギ―や水などの省資源を含めた総合的な環境性能により評価するのに対し、 WELLは、それらを人の健康・ウェルネスとの関係で評価します。
例えば、どちらにも「水」のカテゴリーがありますが、LEEDは主に水使用量の削減を評価るのに対し、 WELLでは施設内で人が飲用する水の質や、衛生面からの施設内の水や湿気の存在を評価します。
さらにWELLは、ハードな空間そのものだけでなく福利厚生的な制度や運用方法も評価対象になっており、空間のみならず組織を評価する側面も特徴的です。
また、LEEDは提出データなどの書類審査のみによる認証に対し、WELLは現地審査もあります。 (2019年12月)

6-4. LEEDの方がWELLよりも取得件数が多いのはなぜですか?

認証システムの開始からの期間の違いのためです。LEEDは1998年から始まったのに対し、WELLは2014年からです。 システム初公開後数年間の登録件数の伸びはWELLがLEEDを大きく上回っているといわれています。

6-5. WELLとLEEDのどちらの方が取得した時のメリットが得られると考えられますか

メリットをどのように評価するか、何を期待し目的とするかにより異なるので一概には言えません。 LEEDかWELLか、ではなくLEEDとWELLの双方を取得することにより期待される相乗効果を理由に同時に登録し認証に取り組む例があります。 それぞれのシステムは協力関係を結んでおり「クロスウォーク」という評価項目の相互認定が可能な制度が設けられています。

6-6. WELL認証のオリジナル資料の入手方法を教えてください

IWBIのWEBサイト  のメニューの「Resources」→「Tool」よりWELLの諸資料をダウンロードできます。
https://wellcertified.com/
(2022年9月)

6-7. WELL認証の日本語資料はありますか?

WELL Building Standard 日本語版がIWBIサイトにて公開さています。 IWBIサイトのResources のToolsをクリックし
https://resources.wellcertified.com/tools/
そこのソートメニューLanguageのSEE MORE にて「Japanese」のボックスをチェックすると日本語版のあるWELL関係の諸ドキュメントが表示されます。

また当GBJサイトのWELLのページにも概要解説、セミナー資料や講演・執筆原稿などが公開されています。(一部、会員限定)
https://www.gbj.or.jp/well/about_well/
(2019年12月)

6-9. WELL認証のそれぞれの測定基準や測定方法はどこから情報を手に入れられますか?

IWBIサイトで無料公開されている WELL Performance Verification Guidebookに記載されています。
https://resources.wellcertified.com/tools/performance-verification-guidebook/
(2019年12月)

6-11. WELL認証を受けた建物ではどのような空間作りをしているのか、具体的な事例などの資料を可能な範囲でご提示いただけますか。

GBJのWEBサイトの「WELL 関連資料」https://www.gbj.or.jp/well/well-doc/ に、GBJメンバー執筆のWELLの理解に適した記事等が一般公開されています。またWELL関連のGBJセミナー資料が GBJ会員に公開されています。 (2019年12月)

6-12. 国内外含め、コア&シェル(共用部)で認証を取得している事例と、認証取得のために具体的に何を行ったのかをお聞きしたい。

GBJのWEBサイトに公開している情報で概要を理解いただけると思います。一般公開と会員限定公開の資料があります。過去に複数回実施したWELL認証についてのセミナー資料も会員はご覧いただけます。 ご質問の「認証取得のために具体的に何を行ったのか」といった具体例につきましては、国内での認証件数はまだ少ないですが取得企業やWELLコンサルタントにお問い合わせください。 

6-13. WELL認証プロセスにおいて、書類の提出から最終的な承認までにかかる期間を教えてもらえますか。

一般的には、以下となります。
全書類提出→20~25営業日以内に回答(※1)
 →OKなら現地調査スケジューリング(※2)
 →現地調査  →40~45日営業日以内に回答
 →受け入れるかどうか判断→最終決定 となります。
但し、
※1:回答に不服の場合、出しなおすとその後また25営業日
※2:現地調査は建物使用許可後1カ月以上経過が必要
注意)書類審査も現地審査も審査側から不備を指摘されることがあり、1回は修正して出し直すことが一般的です。
詳しくは、https://resources.wellcertified.com/tools/ にあるWELL Certification Guidebookをご覧ください。 (2019年12月)

6-14. 認証がスタートする時期の目処は、いつごろ立ちますか。

認証を目指す場合、ますプロジェクトを登録することになります。登録はInternational WELL Building Institute (IWBI)のホームページからいつでもオンラインで出来ます。 新築の場合はWELLの要件を設計に反映できる段階が望ましいです。 (2019年12月)

6-15. WELL認証の申請に必要な費用(申請手数料、書類作成費用)はトータルでいくらかかるか教えて下さい。

登録・申請手数料に関しては、
https://account.wellcertified.com/estimates/create/v2
にて、ユーザー情報と対象建物の用途や面積などを入力すると算定結果が出てきます。
その他、書類作成費用やコンサルフィーについては、 WELLを扱うコンサルタントに直接お問い合わせください。 (2022年9月)

6-16. ビルオーナーが1フロアのみでWELL認証を取得する、ということは可能でしょうか?例えば、テナントには 賃貸せずにビルオーナーが自らサービスラウンジのようなフロアを設置し、テナントに使ってもらい運用する、といったケースです。

WELL認証では、建物全体でも、ある対象エリアを区切ってでも登録できます。 但し、建物の一部をプロジェクト境界として設定する場合、以下の原則があります。
1.原則的に、フロア単位で分かれている
2.設備システムが分かれている
3.アクセスが別に分かれている
4.WELL対象部分だけを示す名称がある。
認証を取りやすくするためを主眼としたプロジェクト境界の設定は認められていません。 実際には、登録に先立ち具体的な疑問をIWBIに問合せで確認することをお勧めします。
(2019年12月)

6-17. WELL認証の主体となる「プロジェクトオーナー」は誰か?テナント入居者が認証主体となって、申請を行うのか?

WELL認証は
1)建物全体
2)建物インテリアのテナント部分
3)テナントビルの共用部分(コア部:オーナー使用部を含むテナント以外の)
を対象にできます。一般的には、1)や3)の場合には建物オーナーや事業者が認証主体になります。 2)の場合には入居するテナントが入居部を対象として認証主体になると考えられます。
基本的に認証対象の評価項目の性能に関与できる主体がプロジェクトオーナーとなり得ますが、ビル全部を借りてテナントとして入居する場合を含め、それぞれのケースにより事情が異なると考えられますので登録に際しIWBIやコンサルタントにご相談ください。
(2019年12月)

6-18. 『WELL認証』をオーナーではなくテナント(A社)側が個別フロアにて登録・認証を受けることは可能でしょうか。

テナント入居している部分にて登録・認証を受けることが可能です。プロジェクト境界を定め、評価対象部分を設定できます。 一般的にはオーナーは不動産所有者のことでしょうが、WELL登録に際しての「オーナー」はプロジェクト・オーナーで問題なく、入居テナント部分の認証では入居テナントの責任者がWELLプロジェクト「オーナー」として認められると考えます。
最新の正しい判断を得るにはIWBIのWEBサイトのフォームで問い合わせることをお勧めします。 (2019年12月)

6-20. WELL認証について、直接お会いして概要説明を受けることは可能でしょうか?

GBJの理事、運営委員は基本的に企業に属している等で、GBJでの常勤専任の専門家は残念ながらまだおりません。そのため、お問い合わせに対し、直接お会いしてご説明する等の対応はGBJとしては原則できません。
下記のページにGBJ法人会員のコンサルタント会社を紹介しています。個別プロジェクトの認証に関わる相談や個別の製品対応、提案サポートの詳細な有料相談は、下記のコンサルティング会社をご参照ください。
https://www.gbj.or.jp/well/well-consultant-company/

また、GBJセミナーやシンポジウム、GBJのWEBサイトの公開資料をご参考にしていただければ幸いです。
なお、IWBIのサイトにて、日本居住で情報公開されているWELL APの方々が紹介されています。
日本在住のWELL AP:
https://legacy-wellonline.wellcertified.com/people?country=japan&page=0&
(2019年12月)

6-21. 米国のIWBIをご紹介いただけますか?

IWBIのHPである https://www.wellcertified.com/ のメニューの「Company」にContact用の連絡フォームが用意されています。こちらからお問い合わせください。
(2022年9月)

6-22. WELL認証を策定している団体を教えてください。そちらに直接、参画する事は可能なのでしょうか?

WELLに認証制度(認証要件)を策定(改訂)しているのはIWBIです(案件の認証を行っているのは別のGBCIです)  
アドバイザリーでなく、IWBIのテクニカルソリューションチームとして貢献するため働きたい場合には
https://boards.greenhouse.io/iwbi#.WXECENPyvdc
に人材募集があります。
GBJがWELL認証の中の要件(Feature)を新たに策定することや改訂提案することは簡単では無いと思いますが、WELLは国際的な認証システムと謳っているため、同様の効果をもたらすと思われる内容をAAP(代替適合手段:Alternative Adherence Path)、EP(同等性プロポーザル:Equivalency Proposal)として提案することは推奨されています。
(2019年12月)

6-23. 日本のWELL WGの活動は、本部(北米IWBIでしょうか?)の認証内容の策定に関与する事はありますか?

認証内容の策定(改訂)はIWBIの専権事項となりますので、GBJでは、要望を出すことはできますが、策定(変更)等に直接関与することは行っておりません。なお、IWBIでは各コンセプト分野での専門家をアドバイザリーとして募集し、専門家が選定されています。 https://www.wellcertified.com/advisories
アドバイザリー・メンバー参加希望の場合は直接IWBIに打診してください。
(2019年12月)

6-24. IWBIへの問合せは英語でのやり取りでしょうか。やり取りはGBJ(グリーンビルディングジャパン)とではなく、IWBIになりますか?

IWBIのWEBサイトでの問合せは英語でのコミュニケ―ションのみです。 GBJは日本での個別案件のIWBIに対する登録相談窓口といったことは行っておりません。 

6-25. WELLの認証マークやコンセプトの図を使用したと考えておりますが、データを提供いただくことは可能ですか。

WELLのロゴやシンボルマークなどの使用許諾については、権利者のIWBIに直接ご連絡をください。GBJは、第三者への提供や使用許諾、あるいはIWBIへの仲介を行いません。

以下のBRAND guideがあります。
https://a.storyblok.com/f/52232/x/edef857df6/iwbi-styleguide-v2.pdf
問い合わせ窓口:https://www.wellcertified.com/contact
(2023年5月)

6-26. WELL Building Standard v1(Japanese)2015.9 の内容(p.20 WELL認証のスコアカード)を、講習会のテキストに転載したいので、必要な手続きを教えてください。

WELL Building Standard v1(Japanese)2015.9 はGBJが翻訳の協力をしたものですが 出版の主体ではありません。著作権はDelos living社にあります。 https://resources.wellcertified.com/tools/well-building-standard-v1/
Delos living社は、無許可の転用を禁じていますので、許可については運営組織のIWBIにお問い合わせください。 但し、出典を明記してのスコアカードの図のみの引用であれば、日本も批准しているベルヌ条約による著作物の扱いとして法的には許容範囲かと思われます。

6-27. WELL Community Standardについて、取得に必要なプロセスや時間・金額が分かる資料を教えてください。

WELL Community Standardは、街区・地域の健康・ウェルネスを評価するシステムで、複数建物や公共空間を含む一定の条件を満たしたの地域が対象です。
2017年9月のパイロット版開始以降、20か国から80のプロジェクト(2024 .3現在)が登録されています。そのうち10件が認証、 18件が予備認証を得ています。(登録数上位3ヵ国:中国43、米国8、豪州4。日本からの登録はまだありません。)
詳しくは、下記ページをご参照ください。
https://www.gbj.or.jp/well/well_community/
(2024年8月)

6-28. WELL community standardのスコアカードの入手方法を教えてください。IWBIへの有料登録が必要でしょうか。

IWBIのリソース(tools)
https://resources.wellcertified.com/tools/
から 「WELL Community Standard」のチェックボックスにチェックをいれ、 以下の
「Project Checklist | WELL Community Standard」 をクリックし
well-community-checklistのexcelファイルをダウンロードします。
excelのシートのうち「Certification Matrix」が スコアカードに相当すると考えられます。 (2019年12月)

6-29. 認証申請後、採点結果が出た後に、採点結果に対する抗弁ができたと思います。抗弁の回数について教えてください

WELL Certification Guidebook
https://resources.wellcertified.com/resources/tools/well-certification-guidebook
をご覧ください。
なお、WELLのPerformance Test の結果についての抗弁はCurative Actionという手順で、以下のArticleが参考になります。
https://resources.wellcertified.com/articles/ins-and-outs-of-curative-action/