試験 | Green Building Japan

GBJでは会員向けにセミナーなどを企画・実施して来ましたが、セミナーに参加してもらえる人数に制限があることや東京近郊の以外の方々には参加してもらうのが物理的に難しいなど解決したい課題がありました。 今回は試験的に第8回のセミナーの資料を用意してアップロードしました。 公開ディスカッションまとめ 第８回GBJセミナー 公開ディスカッション「Why LEED in Japan」 20140422 第１部 話題提供 （1） テクニカルの視点から ＜配付資料参照＞ （2） マーケットの視点から ＜配付資料参照＞ 第2部 質疑応答およびディスカッション （1） 様々な立場から見たLEEDの現状や実感 【デベロッパー】 国内でもLEED-CIを目指すテナントが出てきているが、取得の困難さとコストの問題からさほど増えているとは感じない。ある都市（アジア）の事例では、テナントは取得に積極的であった。デベロッパーとしてはテナントビルをLEED-CIが取得しやすい仕様にすることを目標としている。現時点では取得費用の問題から会社としてLEED-CSの認証は目指していない。今後の会社の課題は、国家戦略特区として海外と東京のグローバルな競争に勝つこと。その点でLEED取得がポイントになると考える。 【ゼネコン①】 受け身の立場で必要に迫られてLEEDを進めているのが実感である。 LEED取得はレアな例で取得するに留まっており、まだ積極的にLEEDをお勧めする状況に無い。自社の事例で実績を積み、客先が望んだ場合に対応できるようにしておくことが重要と考えている。手間やコストの問題から爆発的に増える状況とは感じていない。CASBEEと比較しても大変であるとの認知が出てきた。 【ゼネコン②】 LEED-CIを除いて今までのLEED取得案件はその業界で最初に取りたいという案件が多かったので、これからどうなるか興味のあるところである。また、取得を公表しない案件が出てきていることから、意識の違いや目指すところが違う人が出てきたのではないかと思う。海外客先、将来のためにLEEDは学んでおくべきと考える。日本ではやっとLEED 2009についてきたところで、V4で先に行きすぎて、市場がついていけない状況もあるのではと思われる。マテリアルの部分はメーカー等の認知や対応が無いため点数は取りにくい。日本のメーカー等の対応が望まれる。まだ時間が必要であるがGBJも情報発信することを期待したい。CASBEEと比べてLEEDの方が第三者性を含め信頼性が高い、グローバルであることから今後を期待したい。 【メーカー】 会社の指示で個人として５年ほど前からLEEDに取り組んで来たが、やっと最近日本でチャンスが来たと感じている。これからある境界を越えて普及を伸ばすところであると認識している。 【コンサルタント】 日系企業ではLEEDの状況を話すと二の足を踏むことが多い。日本は独自基準を作りすぎて、海外のものと合っていないので承認が難しいのは残念である。LEEDで振り回される客先とそうでない客先がいる。LEEDに振り回されない客先は、LEEDの良いところを活用している。LEED-CIを取得した案件でエネ消費が半減した実績が展開されてLEEDを取得しなくても良いところを取り入れるという客先も出てきた。そんなふうにLEEDの良さの理解が進めば良いのではないか。 【投資家（不動産の市場動向より）】 LEEDが不動産鑑定の直接的な要素になるところまで至っていない。但し、今は「環境」が無視できないので、そこを切り口にマーケットシェアを取ろうとする動き（トップの次の層）がでてきている。環境要素やLEED自体が不動産の鑑定評価に反映されるべきとの話も出てきている。5-6年前から企業の認識が変化し、今は環境を考えないとリスクであるという会社も出てきている。 （2） LEEDの動向 「初めて」が付くようなLEED取得は一巡したが一休み感はないのではないか。新築、EBOM、CIもまんべんなく検討する客先が出てきている。 （3） LEED取得の目的意識 答えあわせの対応、どうすればLEEDに加点できるという質問も多いように思う。白黒でなく、目的は何かを考えることが必要ではと思う。 担当パートごとに点数を割り当てするようなやり方はうまくない、全体で何点取るために関係者全員で協力する。今まで話をしてなかった分野の人の協力で進めることがLEEDの面白さにつながる。 今まで考えられなかったような人がLEEDで一緒に話しあうとか、プロジェクトを進める中で良い面が出てきている。 （4） LEED取得のバリュー テナント賃料、建物価格が米国では上がるというデータがあるが、日本ではLEEDのバリューを見せる際に何を測るべきかと考えている。 日本は不動産の市場規模は世界第３位であるが、情報開示は26位くらい。日本でも環境不動産の定量的価値の提示を大学の先生が試みているが苦労されていると聞いている。REITは情報開示があるため、このREIT情報が出てくればわりと分かりやすいのではないか。LEEDの価値は経済的な価値と相関すると思われるが、米国のように多くの事例を以て言うには日本は難しい。 オーナーと作り手など関係者間で透明性を確保するツールとしてLEED取得が認知されると普及の原動力になるのではないか。日本で米国と同様の情報を収集するには相当な時間を要するため、入居率などのデータでバリューを説明するのは難しい。LEEDが日本でスタンダードになることによって、初めて価値を示す情報が得られる。 （5） 手段としてのLEED LEED取得自体を目的とするのではなく手段としてLEEDを使う人も出てきている。 ものさしとしてLEEDは良くできたツールである。 米国では不動産価値に直結しなくてもLEEDの普及は進んでいると聞いている。LEEDの良いプロセスやビジョンが認知され推進の力になっているようだ。 LEED認証を取らなくても、LEEDの良いところを使うためLEED評価法を導入するのは日本での米国の公的発注者の案件でも出てきている。 （6） LEEDのバリア 以前はバリア自体が不明であったが、今は何がバリアか明確になってきた。 日本での建材などのバリアがなくなれば推進が進むのではないか。 （7） GBJのまとめ 行政の役割（取得のインセンティブ）や言葉（英語）の壁の話題がなかったが、LEED取得はUSGBCに対して受け身で進めるものではない。日本語対応の可能性や日本からの要望を出せること、GBJが取り組んで今後使いやすくなることも知っていてほしい。 GBJの目的は「普及」もあるが、日本側の「発信」もしていきたい LEEDを進めていて、プロジェクトチームの中でコミュニケーションが活発になることが常である。グリーンビルの市場もそのように進んで行ってくれることを期待している。以上 会員専用ページにアップロードされている資料は、一般にはまだ公開されていない情報も含まれています。 個人会員の方はこのページにアップロードされている資料を個人的に参考資料として使うことは問題ありません。但しこのページにアップロードされている資料を、個人会員の方が所属会社の中での共有資料、教育資料、営業資料などで使うことはできません。 法人会員はこのページにアップロードされている資料を、法人の中での共有資料、教育資料、営業資料などで使うことができます。

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