第76回GBJセミナー
清水建設北陸支店 現地見学会
2023年10月20日(金)現地開催
会場:清水建設北陸支店(石川県金沢市玉川町5-15)
講師:沢田 英一氏 清水建設株式会社
本郷 創氏 清水建設株式会社
1. 開催レポート
「清水建設北陸支店新社屋」は、日本最高クラスの環境性能を備えたオフィスです。
「超環境型オフィス」として、中規模オフィスでは北陸地域初となるネットZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)を実現しており、各種省エネルギー技術により建物の一次エネルギー消費量を基準値の72%まで低減し、太陽光発電により29%のエネルギーを創出することで、年間エネルギー収支「ゼロ」を達成しました。
また、再生可能エネルギーを利活用した創エネルギー技術として、太陽光発電に加え、産業技術総合研究所と共同開発した建物付帯型水素エネルギー利用システム「Hydro Q-BiC」を社屋内に実装しています。「Hydro Q-BiC」は、太陽光発電の余剰電力を利用して水素を製造・貯蔵し、BCP対応など必要時に抽出して電力に変換する、最先端の水素エネルギー蓄電設備であり、当社屋が実用化の第一号となります。導入システムは国内最大級の蓄電能力(2,000kWh)を備え、非常時には、BCP電源として72時間分の電力を供給します。
WELL認証は、2022年7月にプラチナを取得しました。WELL認証の取得に当たり、各評価項目の要件を満たすため、設備面のみならず意匠面でもさまざまな工夫を施しました。設備面では、自然通風・採光、床吹き出し空調、躯体蓄熱型放射空調、タスク&アンビエント空調・照明、調光調色照明等を採用しています。また、アメニティ施設として、従業員の25%が一度に食事できるスペースを提供しています。さらに性別等に関係なく使用できる「個室トイレの提供」も行っています。
配置計画では、フロア中央に階段を設置し、フロア間の移動に階段を使用するように配慮されています。これにより、「運動ネットワークと動線」で加点しています。また、自転車通勤者用にシャワーやロッカーも整備されています。
LEED認証は、2021年9月にLEED v4 BD+C ゴールドを取得しました。WELL同様各種計画により、室内外水使用量削減、エネルギー性能でそれぞれ満点を獲得しています。
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