第79回GBJセミナー
目次 │ Contents
[USGBC North Asia テクニカルセミナー No.2-
~LEED最新版による既存建物のアップグレード:Upgrade and green operation of existing buildings~]
2024年7月26日(金) 会場
講師:Ms. Stella Cai (Senior Manager of Marketing Transformation and Development, USGBC North Asia)他
1. 開催レポート
3月の「LEED Zero」に引き続き、USGBC North Asiaによる2回目のテクニカルセミナー「LEED最新版による既存建物のアップグレード」を開催しました。
冒頭に「グリーンファイナンスの利用を可能にするグローバル・パートナーシップ」と題し、USGBC North Asia VPのJing Wang(ジン・ワン)氏によるプレゼンテーションがありました。持続可能性のコンセプトや技術が進展する中、新築ビルの持続可能性は高い水準に達しつつあり、現在は既存ビルの持続可能性を向上させることが急務となっている事。これは資産所有者のESG評価にとって重要であるだけでなく、より広域な都市開発アジェンダの重要な要素であり、気候変動目標の達成に直接的に影響を与えるものだとの説明がありました。
この変革の実現の為、いくつかのグリーンビルディング協会と共に「資金調達の転換:グリーンボンドとグリーンローンのためのグリーンビルディングガイド」という白書を発表したとの報告がありました。
続けて、今回のメインテーマである「LEED O+M」について、USGBC North Asia Senior Manager のStella Cai(ステラ・サイ)氏による「LEED最新版による既存建物のアップグレード」と題したプレゼンテーションがありました。
先ずは、LEED v5の開発背景やビジョン、そしてプロセスについて説明があり、更にLEED v5とその後のバージョンが達成すべき目標について、5つのキーワード「脱炭素化」、「レジリエンス」、「健康」、「公平性」そして「生態系」の説明がありました。
その後、O&M評価システムの主なアップデートについて説明がありました。LEED v5は、これまでのv4とv4.1の実践的な経験を踏まえ、バランスの取れたアプローチを目指しています。v4 は戦略的なガイダンスを重視し、4.1 はパフォーマンスに基づいていました。そのため、v5では既存ビルのプロジェクトのために、計画、実施、パフォーマンスという3つのステップからなる認証プロセスの要素を提示しています。「計画」で評価やポリシーを通じて最良の管理手法方法を確立し、「実施」で長期的なパフォーマンスの向上に貢献する戦略を実行します。「パフォーマンス」では指標を通じて成果と改善を示す必要があります。この3つの段階を通じて、プロジェクトが高い運用効率を達成、維持することが出来るようになるとの説明がありました。
最後に「ESGの潮流に乗るグリーン・タレント」と題して、DirectorのCarol Li(キャロル・リー)氏から、LEED APなどの有資格者コミュニティ(グリーン人材)が、グローバルでサステイナビリティを牽引しているとの調査結果が報告されました。
本セミナーはオンディマンドウェビナーとして、会員限定で公開しています。LEED資格のCE hourとして認められていますので、ぜひ最後まで聴講してください。
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